今回のテーマはカフェインです。
カフェインと聞くと思い浮かぶのは、コーヒーやお茶かと思います。
今日はそんなカフェインについてお伝えしたいと思います。
カフェインとは
カフェインとは植物の葉や幹に存在する苦み成分で、お茶やコーヒーの香りの元です。
焙煎によってもほとんど変化を受けずに苦みが残ります。
食品中のカフェイン濃度 | ||
食品名 | カフェイン濃度 | 備考 |
エナジードリンク | 32~300mg/100ml | 製品によってかなり差がある |
インスタントコーヒー | 1杯当たり80mg | 2g使用した場合 |
コーヒー | 60mg/100ml | 浸出法:粉末10g、熱湯150ml |
紅茶 | 30mg/100ml | 浸出法:茶5g、熱湯360ml、1.5~4分 |
煎茶 | 20mg/100ml | 浸出法:茶10g、90℃430ml、1分 |
ほうじ茶 | 20mg/100ml | 浸出法:茶15g、90℃650ml、0.5分 |
ウーロン茶 | 20mg/100ml | 浸出法:茶15g、90℃650ml、0.5分 |
玄米茶 | 10mg/100ml | 浸出法:茶15g、90℃650ml、0.5分 |
カフェインの作用
カフェインには、覚醒作用、注意力向上、疲労感の軽減、利尿作用、心収縮力増強、気管支拡張など様々な作用があります。
カフェインに対する感受性には個人差があります。
過剰摂取すると、めまい、心拍数増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、嘔吐などの健康被害をもたらすことがあります。
カフェインの摂取量
成人の場合200~400mg/日までにした方が良いです。
妊婦や授乳中の方は200~300mg/日までにしましょう。
英国食品基準庁では、妊婦がカフェインを取り過ぎる事により、出生時に低体重となり将来の健康リスクが高くなり可能性があるとして、1日の摂取量を200mgに制限するよう求めています。
インスタントコーヒーの場合は1日3~4杯程度までが望ましいです。
カフェインと運動パフォーマンスの関係について
カフェイン摂取に関する国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解を載せておきます。
- 全てではないが多くの研究において、カフェイン摂取はスポーツパフォーマンスを高める事が示されています。カフェインのメリットは、幅広い有酸素運動、無酸素運動で見られる。
- カフェイン摂取による有酸素持久力への効果は個人差がある。
- カフェインは3~6mg/kgの用量で摂取するとスポーツパフォーマンスが改善することが示されている。しかし高用量のカフェイン(9mg/kg)は、副作用の発生率が高く、運動能力やパフォーマンスを高める効果を引き出す為には必要とは思われない。
- カフェイン補給のタイミングは運動開始の60分前。
- カフェインはトレーニングを行っている人と行っていない人の双方のパフォーマンスを改善すると考えられる。
- スポーツパフォーマンスへの影響の個人差、およびカフェイン摂取後の睡眠や不安感といった悪影響は、カフェイン代謝に関連する遺伝的変異、および身体的および心理的反応に起因する可能性がある。また習慣的なカフェイン摂取などの他の要因も、これらの反応に影響を与える可能性がある。
- カフェインは殆どの人において、注意や警戒を含む認知機能に対してエルゴジェニックとして作用することが示されている。
- カフェインは睡眠不足の条件下で、一部の人の認知および身体パフォーマンスを改善する可能性がある。
- 暑熱環境や高地環境での持久力スポーツにおけるカフェインの使用は、投与量が各々3~6mg/kg、4~6mg/kgの範囲の場合に支持される。
- カフェイン入りチューインガム、含嗽(うがい薬。マウスリンス)、エネルギージェルなどの代替供給源は、主に有酸素運動でパフォーマンスを改善することが示されている。
- カフェインを含むエナジードリンクとプレワークアウトサプリメント(トレーニング前に摂取するサプリ)は、無酸素と有酸素双方のパフォーマンスを向上させることが実証されている。
まとめ
カフェインにはパフォーマンスを向上する作用もあるが、摂取量やタイミングが重要であるということですね。
日常生活に於いて、コーヒーは1日2~3杯程度にし、運動をする場合は運動の60分前に必要量(3~6mg/kg)摂取し、400mg/日を超えないようにしましょう。
また、カフェインには耐性があるため習慣的に摂取している場合は、効果が得られにくいこともあります。過敏性腸症候群(IBS)の方はあまり摂取しない方が良いかもしれません。
次回はストレッチについてお話しますね。
今日も素敵な1日になりますように。