今回のテーマはサルコペニアです。

サルコペニアという言葉は聞いたことある方もいらっしゃると思います。
ただ、どういう事かを説明できる方は少ないと思うので、この機会に覚えましょう。

サルコペニアとは、高齢になるに伴い、筋肉の量が減少していく現象のことです。
25~30歳頃から進行が始まり生涯を通して進行し、筋線維数と筋横断面積の減少が同時に進んでいきます。
サルコペニアは、広背筋・腹筋・膝伸筋群・臀筋群などの抗重力筋において多く見られるため、立ち上がりや歩行がだんだんと億劫になり、放置すると歩行困難にもなってしまうことから、高齢者の活動能力の低下の大きな原因となっています。

前回の健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023で、高齢者は歩行又はそれと同等以上の運動を1日40分以上、筋力トレーニングを週2~3日を推奨すると書きました。
筋力・筋肉量の向上のためのトレーニングによって進行の程度を抑えることが可能ですので、歳を重ねる毎に意識的に運動強度が大きい運動(レジスタンス運動)やバランストレーニングを行うことが大切です。

頻繁につまづいたり立ち上がるときに手をつくようになると症状がかなり進んでいると考えられ、積極的にトレーニングを行うことがその後の生活の質的な安定に大いに役立ちます。
特につまづきは、ご自身や周囲が注意力不足のせいだと思い込んでいることが多いため、筋力の低下が原因と気付かない場合があり注意が必要です。

サルコペニアは日常生活の活動を行う能力を損ない、生活の質を低下させるだけでなく、高齢者の認知機能にも影響を与え病気の経過、入院期間、治療費を増加させます。
個人の生活の質に深刻な影響を及ばし、社会全体の医療にも負担をかけるので、筋力トレーニングを行う事は個人の為だけでなく、社会全体の為にもなるのかも知れませんね。

次回は「フレイル」についてお話しますね。
今日も素敵な1日になりますように。

参考文献「The efficacy of different interventions in the treatment of sarcopenia in middle-aged and elderly people: A network meta-analysis」

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