今回のテーマは運動後は食欲は増すのか?です。
ダイエット目的で運動を行う場合、運動後の食事に注意を払う必要がありそうです。
研究
米国ネブラスカ大学の学生と、キャンパス周辺の住民から募集されたボランティアを対象に、無作為化クロスオーバー試験として行われた研究。適格条件は、19~29歳、BMI18.5~30で、週に1回以上の運動習慣があり、過去6カ月以内の体重変動が±2.5kg以内であること。妊娠、喫煙、食欲に影響を与える可能性のある薬物の使用、運動の禁忌、摂食障害の既往、食物アレルギーなどを除外条件としました。
研究室到着時、および45分間の運動負荷または休息の直後に、事前に調査した参加者の好みの食品を異なるサイズで示した写真を提示して、どのくらいの量を食べたいかを選んでもらい、食欲を評価した。エネルギー量は、最小サイズは75kcal、最大サイズは450kcalとした。
この評価を、45分の運動または休息の直後に行った後、両条件ともに30分休息し、3回目の検討を行った。この3回目の検討では参加者に、以後4時間は何も摂食できないことを想定して食べたいものを選んでもらった。
結果
食欲に関して、両条件で時間経過とともに有意に亢進することが確認され、かつ、運動負荷条件は休息条件に比較し、有意に食欲が亢進するという結果が示された。具体的には、ベースライン時(研究室到着時点)に参加者が選択した食べたいと思う食品のエネルギー量と、45分の運動(または休息)直後に選択した食品のエネルギー量の差は、休息条件では7.8±11.0kcal増に対し、運動負荷条件では25.8±11.0kcal増だった。選択された、食べたいと思う食品の総エネルギー量の比較では、後者の条件が7%大きかった。
また、30分の休息をおいて行われた3回目の評価の、ベースライン時の評価からの増加幅は、休息条件では21.3±12.4kcal増であるのに対して運動負荷条件では47.3±12.4kcal増だった。総エネルギー量の比較では後者の条件が10%大きかった。
つまり、運動を行う主目的がダイエットにある場合、運動負荷後に食欲が亢進し摂食量が増え、結果として減量を達成できない可能性があるということです。
文献:「Exercise Shifts Hypothetical Food Choices toward Greater Amounts and More Immediate Consumption」
この研究から学ぶべきことは、運動前に運動後に食べる物を選択しておくと、運動後に食べる物を選択するよりも摂取カロリーを抑えることができる可能性があると言えます。
事前に1日の摂取カロリーを決めておくと事は、ダイエットにおいて有効な手段になりうる可能性があります。
今日も素敵な1日になりますように。