今回のテーマはマクロミネラルです。

ミネラルについてはこちらの記事をご覧ください。
マクロミネラル(多量ミネラル)とは、体内において必要な量が比較的多いミネラルの総称です。
これらのミネラルは、体内で数グラムから数十グラム必要であり、主に骨や歯の形成、神経伝達、体液バランスの維持、筋肉の収縮などに関与しています。

マクロミネラルの種類
一般的なマクロミネラルを挙げると、

カルシウム(Ca)
働き 骨と歯の形成、神経伝達と筋肉の収縮、血液凝固、細胞機能と酵素活性
多く含む食品 乳製品、豆類、魚介類、ほうれん草、ブロッコリー、アーモンドなど
1日の推奨摂取量
※日本人の食事摂取基準(2020年版)
成人男性:約800mg
成人女性:約650mg
ビタミンDによってカルシウムの吸収を促進
欠乏症 骨粗しょう症、動脈硬化
過剰症
※3000mg/日以上
高カルシウム血症、高カルシウム尿症、軟組織の石灰化、泌尿器系結石、鉄や亜鉛の吸収阻害、便秘
マグネシウム(Mg)
働き 酵素の活性化、体温調節、神経の興奮、筋肉の収縮、副甲状腺ホルモンの分泌、骨の形成
多く含む食品 海苔・ひじきなどの藻類
1日の目標量 設定なし
欠乏症 低マグネシウム血症
過剰症
※サプリメント等、通常の食事以外からの
摂取許容上限量350mg/日
下痢
ナトリウム(Na)
働き 体液の浸透圧維持、酸・塩基平衡の調節、胆汁・膵液・腸液などの材料
多く含む食品 漬物、塩蔵品など
1日の目標量(食塩相当量として)
※アメリカ心臓協会(AHA)
成人:2300mg(食塩相当量5.8g)
欠乏症 食欲不振、吐き気、血液濃縮、筋肉痛
過剰症 浮腫み、高血圧症
カリウム(K)
働き 細胞内の浸透圧維持、pHの調節、筋肉の収縮
多く含む食品 野菜類、イモ類、藻類、種実類など
1日の目標量
※WHOのガイドライン(2012年)
成人:3510mg以上
欠乏症 低カリウム血症
過剰症 高カリウム血症
リン(P)
働き 骨や歯の形成、ATPの形成、核酸や細胞膜リン脂質の合成など
多く含む食品 魚介類、アーモンド、落花生、チーズ、加工食品など
1日の目安量(許容上限量) 成人:3000mg/日
欠乏症 通常の食事では欠乏しない
過剰症 副甲状腺機能亢進、カルシウムの吸収阻害、腎不全
塩素(Cl)
働き 体液の浸透圧・間質液量・pHの調節、胃酸の成分
多く含む食品 塩分の多い食品

私たちの身体の機能調節のために欠かせない栄養素なのでぜひ覚えてください。

がん予防のために
食塩の摂取量が増えると胃がん発症のリスクが増加する可能性があるので、食塩の取り過ぎには注意しましょう。※世界がん研究基金・アメリカがん研究財団による食事とがんに関する研究報告より

高血圧予防のために
ナトリウムは血圧の上昇に関与しており、ナトリウムの摂取量を減らすことを目指し、カリウムの摂取量を増やす(3510mg/日以上)ように心がけましょう。※高齢者の方は減らしすぎると食欲低下が起こり、エネルギーやタンパク質を始め多くの栄養素の摂取量が減る為、フレイル等に繋がることも考えられるので注意が必要です。

次回はミクロミネラルについてお話します。
今日も素敵な1日になりますように。

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