第3回は前回の続きです。
定期的な運動は、ボディメイクだけでなく健康づくりに於いても大切とお伝えしましたが、
今回は定期的な運動の種類と特徴をお話ししたいと思います。

運動の種類
①ストレッチ
②有酸素運動
③無酸素運動
大きく3つに分けて考えていきましょう。

①ストレッチ
皆さんも行った事があると思いますが、こちらも立派な運動です。
ストレッチも大きく分けて2つ
動的ストレッチ静的ストレッチがあります。

一番分かり易い動的ストレッチは「ラジオ体操」ですね。
動的ストレッチを行うと筋肉を流れる血液量が増え、筋肉の温度が上がり、
関節の可動域が広がることで怪我の予防になります。
運動前のウォーミングアップとして最適です。

次に静的ストレッチは、筋肉を一定時間ゆっくりと伸ばすストレッチです。
こちらの方が一般的なストレッチとして認識されてると思います。
静的ストレッチを行うと心拍数が下がってリラックスでき、精神的にも安定し、
継続的な身体の柔軟性の維持・向上につながります。

②有酸素運動
ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などが代表的なものですね。
これらのトレーニングは、運動中に筋肉を収縮させるためのエネルギー「アデノシン三リン酸(ATP)」を、体内の糖や脂肪が酸素とともに作り出すことから有酸素運動と呼びます。

食事で摂取したエネルギー源のうち、グリコーゲン(糖質)は主に肝臓や骨格筋に貯蔵され、
余った分は中性脂肪として貯蔵されます。
この余った分と言うのが良くないのであって、糖質が身体にとって悪いわけではありません。
こちらについてはまた別に機会に。
そして、私たちは運動時に貯蔵されたグリコーゲン(糖質)を二酸化炭素と水に分解し、
その過程で産生されたATPをエネルギー源として使います。
しかし、体内に貯蔵されているグリコーゲン量には限界があります。
※成人男性で肝臓に90~150g、骨格筋に100~400g
その為グリコーゲンのみでは、長時間運動を続けることができません。
そこで体脂肪を分解してエネルギー源にする方法に切り替えます。
厳密には急に切り替わる訳ではなく、グリコーゲンと体脂肪をエネルギーとして使用する割合が変わっていく感じです。
体脂肪を分解するには、大量の酸素が必要になるため酸素を取り入れながらATPを産生するシステムを繰り返します。

体内に貯蔵された体脂肪はリパーゼという酵素によって
遊離脂肪酸という物質に「分解」
遊離脂肪酸は血液にのって筋に運ばれ「運搬」
細胞のミトコンドリアで分解されATPを産生「燃焼」
体脂肪を分解するリパーゼは体温が高くなると活性が高まり、
運動で体温が上昇し血流が良くなると、ますます体脂肪を燃焼するようになります。

有酸素運動は、体脂肪の燃焼以外にも、呼吸循環器機能の向上が期待できます。

③無酸素運動
短時間に強い力を発揮する運動、短距離走やウエイトトレーニングなどですね。
無酸素運動とは運動中に呼吸をしていないという事ではなく、
筋肉を収縮させるためのエネルギー(ATP)を酸素を使わずに作り出すことから無酸素運動と呼びます。

筋肉にはATPが蓄えられており、急な運動時にすぐに使えるようになっていますが、
蓄えられている量には限りがあり、すぐに枯渇してしまいます。
運動を続ける為には、筋肉中のグリコーゲンや血液や肝臓に蓄えられたブドウ糖をエネルギー源にATPを作り出します。
強度の高い無酸素運動を持続できる時間は1~3分程度で、さらに運動を続ける場合は十分な酸素が必要になります。

無酸素運動は、大きな力の発揮や速い運動が出来る為、筋線維の中でも速筋が使われます。
速筋は、加齢に伴い委縮しやすいことも特徴の一つですが、無酸素運動の際に働くため、
無酸素運動を行う事で年齢に関係なく速筋の筋量・筋力を高めることができます。
速筋の筋量・筋力と障害の有無や転倒リスクには関連があるので、
健康や体力維持のために欠かせない運動といえます。

運動の種類と特徴のまとめ
①ストレッチ
・怪我の予防 ・身体の柔軟性の維持・向上
②有酸素運動
・体脂肪の燃焼 ・呼吸循環器機能の向上
③無酸素運動
・筋量・筋力の維持・向上

これら3つをどのように組み合わせて運動をデザインしていくかが大切です。
ご自分の目的や目標に合わせて、ストレッチ、有酸素運動、無酸素運動を日々の生活に取り入れていきましょう。

第2回はこちらから
今日も素敵な1日になりますように。

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