今回のテーマはトレーニング計画を立てるです。
何事も目標を決めて、計画しないとうまくいきせん。
例えば、行き先を決めずに車で適当に進んでいくと何処かには辿り着きます。
ただ、辿り着いた先が自分の良いと思える場所であればよいですが、そうでなければ戻る必要があります。計画を立てないとそういった事になりかねません。
トレーニングに於いても同様の事が言えるのです。
では、具体的にどうやって計画を立てていけば良いか考えてみましょう。
計画の立て方
1. 目標設定
まず、自分のトレーニングの目標を明確にします。
例えば、筋力を増やしたい、持久力を高めたい、特定のスポーツのパフォーマンスを向上させたいなどの目標を設定します。
SMARTの原則
目標設定には「SMART」原則がよく使われます。これに基づいて目標を設定すると、より具体的かつ達成可能な目標が立てられます。
- Specific(具体的): 目標を具体的に設定します。例えば、「筋力を増やす」よりも「ベンチプレスで70kgを10回挙げる」の方が具体的です。
- Measurable(測定可能): 目標が測定可能であることが重要です。進捗を確認しやすくなります。
- Achievable(達成可能): 少し頑張れば達成できる現実的な目標を設定します。過度に高い目標は挫折の原因になります。
- Relevant(関連性のある): 自分の長期的な目標や価値観に関連する目標を設定します。
- Time-bound(期限がある): 目標に達成期限を設けます。これにより、計画的に取り組むことができます。
そして、短期目標と長期目標の両方を設定することが効果的です。
- 短期目標: 数週間から数ヶ月で達成可能な目標。これにより、早期の達成感を得てモチベーションを維持できます。
- 長期目標: 数ヶ月から数年で達成を目指す目標。長期的な視野での成長や進歩を見据えます。
例: SMART目標の設定
- 具体的: 「3ヶ月以内に体脂肪率を2%減少させる」
- 測定可能: 「現在の体脂肪率が20%なので、18%を目指す」
- 達成可能: 「週3回の有酸素運動と食事管理を徹底する」
- 関連性のある: 「健康を維持し、パフォーマンスを向上させるため」
- 期限がある: 「3ヶ月後の健康診断までに達成」
目標設定においては、少し頑張れば達成できる目標を基にしつつ、SMART原則を取り入れて具体的かつ測定可能な目標を設定することが重要です。
これにより、達成感を得ながら継続的なモチベーションを維持し、効果的なトレーニングを行うことができます。
2. 現在のフィットネスレベルの評価
自分の現在のフィットネスレベルを評価します。
これには、体力テストや身体測定が含まれます。体重、体脂肪率、筋肉量、柔軟性、心肺機能などを測定し、基準値を知ることが重要です。
簡単なフィットネス評価プランとして以下を行ってください。
1. 身体測定
- 体重と身長: 体重計と身長計で測定します。
- BMI(ボディマス指数): BMIは体重(kg)を身長(m)の二乗で割った値です。標準体重の範囲を知るのに役立ちます。
- BMI = 体重(kg) / (身長(m) × 身長(m))
2. 体組成測定
- 体脂肪率: 体脂肪計を使用して測定します。家庭用の体脂肪計やジムの専用機器を使用することが一般的です。
- 筋肉量: 体組成計で筋肉量を測定します。
3. 柔軟性の評価
- シットアンドリーチテスト:
- 床に座り、両足を伸ばして前屈し、どれだけ遠くに手が届くかを測定します。
- 肩甲骨の柔軟性テスト:
- 背中で片手を上から、もう片手を下から回し、両手がどれだけ近づくかを測定します。
4. バランスの評価
- 片足立ちテスト:
- 片足でどれだけ長くバランスを保てるかを測定します。目を開けた状態と閉じた状態でそれぞれ行います。
5. モビリティと動作の評価
- オーバーヘッドスクワット:
- 両手を頭上に上げた状態でスクワットを行い、動作の安定性と可動域を評価します。トレーナーによる観察が必要です。
6. 筋力と筋持久力の評価
- 握力: 握力計を使用して測定します。
- プッシュアップテスト:
- 1分間にできるだけ多くのプッシュアップを行います。性別や年齢ごとの基準値と比較して評価します。
3. 心肺機能の評価
- 最大酸素摂取量(VO2 max): 心肺機能の指標としてVO2 maxがよく使われます。スポーツクラブや専門の検査施設で測定可能です。手軽に行う方法として、以下のテストがあります。
- 3分間ステップテスト:
- ステップ台(または階段)を使用し、3分間一定のペースでステップを踏み続けます。
- 終了後1分間の心拍数を測定し、フィットネスレベルを評価します。
- 1.5マイルランテスト:
- 1.5マイル(約2.4km)をできるだけ早く走り、そのタイムで心肺機能を評価します。
- 3分間ステップテスト:
これらの評価を行うことで、自分の現在のフィットネスレベルを総合的に把握し、効果的なトレーニング計画を立てるための基礎情報を得ることができます。
3. トレーニングの種類の決定
目標に応じて、トレーニングの種類を決定します。例えば、筋力トレーニング、有酸素運動、ストレッチ、HIIT(高強度インターバルトレーニング)などです。
4. トレーニング頻度とスケジュールの設定
1週間の中で何回トレーニングを行うかを決めます。
トレーニングの頻度は、目標と現在のフィットネスレベルによります。
また、トレーニングの日と休息の日を計画に組み込みます。
5. トレーニング内容の詳細設定
各トレーニングセッションの内容を詳細に設定します。
具体的には、エクササイズの種類、セット数、レップ数(回数)、休息時間などです。
6. プログレッションの計画
トレーニングの進行を計画します。一定期間ごとに負荷を増やしたり、トレーニング内容を変えたりして、体が適応しないようにします。これにより、継続的な進歩が期待できます。
7. モニタリングと調整
トレーニングの進捗を定期的に評価し、必要に応じて計画を調整します。
トレーニング日記をつけると、進捗の確認や調整がしやすくなります。
例:筋力トレーニング計画の例
- 目標: 3ヶ月で筋肉量を増やす
- 頻度: 週3回
- エクササイズの例:
- 月曜日: 胸と背中
- ベンチプレス: 3セット x 10回
- ダンベルフライ: 3セット x 12回
- ラットプルダウン: 3セット x 10回
- バーベルロー: 3セット x 12回
- 水曜日: 脚と腹筋
- スクワット: 4セット x 8回
- レッグプレス: 3セット x 12回
- レッグカール: 3セット x 15回
- プランク: 3セット x 1分
- 金曜日: 肩と腕
- ショルダープレス: 3セット x 10回
- サイドレイズ: 3セット x 15回
- アームカール: 3セット x 12回
- トライセプスエクステンション: 3セット x 12回
- 月曜日: 胸と背中
注意点
- ウォームアップとクールダウン: 怪我を防ぐために、トレーニングの前後に十分なウォームアップとクールダウンを行います。
- 栄養と休息: トレーニング効果を最大化するために、適切な栄養摂取と休息も重要です。
- プロのアドバイス: 初心者や特定の目標を持つ人は、トレーナーやフィットネス専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
これらのステップを踏むことで、自分に合った効果的なトレーニング計画を立てることができます。
さあ、計画を立てたら行動です!
今日も素敵な1日になりますように。