今回のテーマは、前回に引き続き三大栄養素の一つ「糖質」です。
三大栄養素の最後の一つですね。
タンパク質についてはこちらをご覧ください。
脂質についてはこちらをご覧ください。

糖質とは何か?
糖質は炭水化物と呼ばれることもありますが、炭水化物は糖質の他に食物繊維の両方を指すことが多いです。糖質はエネルギー源になるが、食物繊維は消化酵素では消化されない為、エネルギー源にはなりません。

糖質の種類
糖質は大きく3つに分類することができます。
1つはこれ以上分解できない糖質の最小単位である「単糖類」、2つ目は単糖類が2~10個程度結合している「少糖類」、3つ目は多数の単糖類が結合して連なった「多糖類」です。

単糖類 グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトースなど
少糖類 二糖類 マントース(麦芽糖)、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)など
その他 フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖など
多糖類 デンプン、デキストリン、グリコーゲンなど


糖質の働き

①エネルギー源になる
糖質は体内で1gあたり4kcalのエネルギー源となり、脂質やタンパク質よりエネルギー源として使われやすい。脳・脂肪組織・筋肉・肝臓などの組織では常にグルコースやグリコーゲンなどの糖質代謝が行われており、糖質は生命維持には欠かせない栄養素。
②肝臓と筋肉に貯蔵される
体内では糖質をグリコーゲンとして主に肝臓・筋肉に貯蔵しています。貯蔵グリコーゲン量は肝臓で100g程度、筋肉で250g程度と限界があります。
③血糖として利用される
血液中のグルコースを血糖、グルコースの濃度を血糖値といいます。血糖値を一定の範囲に保つために体内では様々なホルモンが働いており、健康な人の血糖値は空腹時70~110㎎/㎗、食後は一時的に120~130㎎/㎗まで上昇するが、約2時間後には空腹時の値まで戻ります。脳は基本的に血糖をエネルギー源としています。
④他の栄養素との関係
・タンパク質
糖質や脂質からのエネルギー供給不足で飢餓状態になると、タンパク質が多く使われるようになります。タンパク質を効率良く利用するには糖質を十分に摂取する必要があります。
・脂質
糖質を過剰摂取した場合、過剰分がグリコーゲンとして貯蔵されず、中性脂肪に変換されてエネルギー源として貯蔵されます。
糖質の摂取が少ない場合、エネルギー代謝において脂質からの脂肪酸利用の割合が高くなりケトン体の産生が増えてケトーシス(体内のケトン体の量が異常に増えた状態)になります。
・ビタミンや酵素
糖質からのエネルギー代謝過程で補酵素としてビタミンB1、B2・ナイアシン・パントテン酸などのビタミンが必要になります。

糖質の摂取量
1日の糖質摂取量としては全体のエネルギーの50~65%を目安に摂取してください。
PFCバランスの記事でもお伝えさせていただいています。
そして、トレーニング量別は表を参考にしてみてください。

トレーニング量 内容 糖質摂取の目安量
少ない ウォーキング、ピラティス、太極拳、ラジオ体操など 1日体重1kgあたり
3~5g
適度 1日1時間程度の運動
水泳、筋トレ、ジョギングなど
1日体重1kgあたり
5~7g
多い 1日1~3時間程度の中~高強度の持久的な運動
マラソン、バスケットボール、ラグビーなど
1日体重1kgあたり
6~10g

表はあくまで目安なので、個人のトレーニング状況に応じて調整しなくてはいけません。

ここまで読んで頂いた方は分かっていただけると思いますが、糖質は私たちの身体にとって重要なエネルギー源であり、過剰に摂取することが身体にとって良くないということです。
糖質だけでなく、タンパク質や脂質もご自身の状況にあった適正な量を摂取することがとても大事です。
タンパク質についてはこちらをご覧ください。
脂質についてはこちらをご覧ください。

次回はビタミンについてお話しますね。
今日も素敵な1日になりますように。

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